当グループは、小児の膠原病・リウマチ性疾患とアレルギー性疾患を専門としています。それぞれの分野の専門医が診療に従事し、各学会から専門施設として認定をうけています。リウマチ、アレルギー専門医を目指して臨床・研究を行いたい若手医師の教育をサポートします。


スタッフ
杉田 侑子
2012年 大阪大学卒業
大阪医科薬科大学 小児科 助教
日本小児科学会専門医•指導医
日本リウマチ学会専門医
臨床研修指導医
エピペン処方医
日本周産期•新生児医学会新生児蘇生法「専門」コース(A コース)修了
児玉 摂子
2013年 大阪医科大学卒
大阪医科薬科大学 小児科 助教(准)
日本小児科学会専門医
日本アレルギー学会専門医
エピペン処方医
日本周産期•新生児医学会新生児蘇生法「専門」コース(A コース)修了
岡本 奈美
1998年 大阪医科大学卒
大阪医科薬科大学 非常勤講師
大阪ろうさい病院小児科部長
日本小児科学会専門医•指導医・代議員
日本リウマチ学会専門医•指導医•評議員
日本アレルギー学会専門医
臨床研修指導医
エピペン処方医
医学博士
PALS プロバイダー
謝花 幸祐
2007年 大阪医科大学卒
大阪医科薬科大学 非常勤医師
東和会病院 小児科 部長
日本小児科学会専門医
日本リウマチ学会専門医•登録ソノグラファー
エピペン処方医
医学博士
八上 隆行
1998年 大阪医科大学卒
北摂総合病院 小児科 部長
日本小児科学会専門医
日本アレルギー学会専門医
エピペン処方医
臨床研修指導医
大関 ゆか
2008年 大阪医科大学卒
大阪医科薬科大学 非常勤講師
日本小児科学会専門医•指導医
日本アレルギー学会専門医
臨床研修指導医
エピペン処方医
日本周産期•新生児医学会新生児蘇生法「専門」コース(A コース)修了
診療内容


小児リウマチ・膠原病:日本リウマチ学会 認定教育施設
小児リウマチ性疾患は、最も多い「若年性特発性関節炎」でも小児人口1 万人当たり1 名と稀な疾患であり、小児リウマチ専門医や専門施設の数は決して多くありません。近年では免疫学の進歩とともに「炎症の制御」を目的とした治療が発展し、from care to cure の時代に入ってきました。小児リウマチを取り巻く環境が大きく変わる中、疾患のみならず成長・家族との繋がりまで視野に入れた医療体制を考慮する必要があり、より綿密な専門性が求められています。
当科では小児リウマチの教育サイトとして、生物学的製剤等の使用に熟練した小児リウマチ専門医が関西各地から来られる患児の診療に従事しています。リウマチ性疾患は全身疾患であり、充分な鑑別診断と包括的な管理が必要です。そのためには他分野の専門家との連携が重要ですが、多くの専門分野が一か所にそろった本邦唯一の小児科であること、リウマチ・膠原病内科と綿密に連携がとれること、整形外科医と共に画像検査を行っていること、リウマチ専門のリハビリテーション医がいること、リウマチ性疾患と関わりの深い眼科疾患(ぶどう膜炎や緑内障など)のエキスパートがそろう眼科と常に連携をとって診療をおこなっていることなど、本邦でもまれにみる恵まれた環境にあることが特徴です。慢性疾患であること、思春期に多い疾患であること、薬の副作用が外観に出やすいことなどから心に悩みを抱えた子どもたちのサポートは病棟心理士がおこないます。


小児アレルギー性疾患:日本アレルギー学会・認定教育施設
気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどを代表とする小児のアレルギー性疾患は、年々増加傾向を示しています。当科では、気管支喘息において詳細な問診に生態検査・生理学的検査を組み合わせて診断・病態評価を行った上で生活環境指導、吸入指導を行い、重症な方には生物学的製剤の導入を行います。アトピー性皮膚炎はスキンケアを中心にこまめな指導・評価を行い悪化因子の判断をしています。難治例の方には、JAK阻害剤や生物学的製剤の導入を行うこともあります。食物アレルギーについては、血液検査や皮膚テストに加えて除去試験・負荷試験を行い、必要最小限の除去に努め、家族の不安、負担が軽減されるよう診療を行っています。栄養バランスが心配なご家族には、栄養士による栄養相談も随時施行しています。アレルギー性鼻炎に対して、根本的治療として舌下免疫療法を行なっております。
研究内容
当グループ主催の研究会
- 近畿小児リウマチ・膠原病研究会(年1 回の定例勉強会。通称“PADK”):関西各地から小児のリウマチ・膠原病に関心のある熱心な先生方が集まってこられます。
- 北摂総合アレルギー研究会(年に2 回/3 月・11 月):当院アレルギーセンターとの共同開催で、耳鼻科・皮膚科・内科・眼科・小児科で持ち回りで主催しています。多職種連携の会もあり、それぞれの立場からアレルギー疾患への関わり方などのディスカッションを行います。市民公開講座を行うこともあります。
- 北摂アレルギー研究会(年に1 回/7 月):近隣のアレルギー施設や開業医の先生方との勉強会です。
小児医療を目指す皆さんへ
小児膠原病・リウマチ性疾患はまれな疾患です。
(一番多い若年性特発性関節炎でも全国で約1800 ~ 2000 人)
小児リウマチ専門医もとても少なく(全国で約60 人)、すぐには専門医にかかれない患者さんも数多くいらっしゃいます。
一方小児アレルギー疾患は、年々増え続け、子どもの5 人に一人は何らかのアレルギーに悩んでいます。
一般的な疾患として地域医療・保健事業が主軸となる中、専門的な知識をもって適切な治療・管理が必要な方も増えています。
小児科医として一人でも多くの子どもたちに光り輝く未来をさずけるために、一緒に歩んでみませんか?